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「明日を拓く」で、弊社代表・楠木泰二朗が紹介されました。(朝日新聞・四国経済)

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旅慣れた客も満足させる企画を心がける。
「僕も提案するけどボツにされることが多い」と楠木泰二朗社長=
高松市朝日町5丁目

- 2014年2月19日朝日新聞朝刊「四国経済・明日を拓く」より  -

明日を拓く 新日本ツーリスト(高松市)
楠木 泰二朗社長

バス旅 多彩な企画

アットホームなサービスと斬新な企画でリピーターを増やしているバスツアー会社が高松にある。

食事は観光客向けの店ではなく、地元の人気店。誕生日が近い参加者がいれば、添乗員がプレゼントや歌で祝う。車内では早朝のおにぎり、ポットでお茶のサービスもある。

「個人で旅行を楽しむ感覚を提供したい」と、ツアーを催行する新日本ツーリストの楠木泰二朗社長(36)は語る。

香川の大学を卒業後、東京での会社員生活を経て、29歳で新日本ツーリストの社長になった。昨年からは、祖父・正晴さんが1956年に創業した琴平バス社長も務める。新日本ツーリストで2011年4月にコトバスツアーを始めた。

後発のため、価格や設備で大手と競っても勝ち目は少ない。そこでサービスや企画内容での差別化を心がけた。全員20代の添乗員6人が知恵を絞り、他社にはないツアーを毎月発表している。

被爆者の話を聞く広島ツアー、森林セラピー体験、派手なデザインで知られる大阪市の「舞洲ごみ処理工場」の見学……。人気の定番商品は、「知恩寺手作り市と京大キャンパスツアー」だ。京大生のガイドで学食ランチを味わった後は、月に1度、手作り作家が集まる名物市で買い物する。学生時代を京都で過ごした添乗員が企画した。

ツアー客には「お叱りはがき」を渡し、送られてきたコメントをすべてホームページで公開している。「手作り感あふれる旅を楽しめた」「一生懸命さが伝わってきました」。シニア世代が中心の客からは、若い添乗員へのエールが目立つ。客からのリクエストは企画に生かしている。

「ツアーは、お客様と添乗員が育ててきた」と楠木さん。毎月利用してくれるリピーターにも恵まれるようになった。

移動手段であるバスやタクシーにサービスという付加価値を付ける発想は、琴平バスから続く会社のDNAだ。父・哲雄さんは、うどん打ちや店のガイドができる運転手が搭乗する「うどんタクシー」を業界で初めて考案し、ヒットさせた。

楠木さんは、昨年琴平バスに地域活性化事業部を立ち上げた。グループ会社の新日本ツーリストと連携し、よそを観光するバスツアーだけでなく、地元に人を呼び込むツアーにも力を入れる。

香川大生が企画する県内ツアー「地元再発見の旅」を先月から始めた。王道の観光コースからは外れていたが、好評を博した。

4月からは琴平町のこんぴら温泉の旅館ホテル組合とタイアップして、大阪、神戸からの温泉客を運ぶ安価な直行バスを始める。

「四国でもっとも愛されるバスツアー」が目標だ。そのためには、地元を愛し、その魅力を四国の外にも伝えなくてはならないと感じている。「人の温かみに触れてもらい、何度も遊びに来てもらいたい。究極のゴールは移住です」と話す。

(細川治子)

● 新日本ツーリスト
1983年創業。
琴平バスのグループ会社として、コトバスツアーのほか、四国と東京・名古屋を結ぶ夜行バス、遍路ツアーなどを企画している。
従業員16人。
高松市朝日町5丁目。

[モットー]人のため

- 2014年2月19日朝日新聞朝刊「四国経済・明日を拓く」より -

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