インフォメーション

8月より新たに福岡便、大阪便を開設。好調の東京便は3列シート車を導入(かがわ経済レポート:2006/08/05号)

メディア一覧へ戻る

かがわ経済レポート:2006/08/05号

激しい競争が繰り広げられている都市間高速バス業界に、また一つ新たな戦いが勃発した。

新日本ツーリスト㈱(高松市朝日町五-四-一八 楠木哲雄社長)が、昨夏スタートした好調の東京便に加え、8月1日より新たに福岡便と大阪便を開設。定期路線ではなく、旅行会社が自由に企画・募集するツアーバスという形態ではあるが、値頃感と充実したパッケージプランを打ち出すことで、既存の高速バス事業者にとって脅威の存在になることは間違いなさそうだ。

まず福岡便は海部観光㈲(徳島県海部郡)と提携して運行。「高松から福岡に行くには基本的には鉄道が中心で、例えば朝一番に着くにはスケジュール的にも厳しい」 (楠木泰二朗氏)ことに着目し、夜行バスを利用したツアー商品として企画・開発したもの。

四国発は阿南を20時に出発し、徳島駅、津田SAなどを経由し、JR高松駅は23時発車。翌朝6時10分に小倉に着き、スペースワールド、黒崎、博多などを経て、終着の久留米には9時頃到着する。九州発便は20時久留米発で、翌6時50分に高松駅に到着し、阿南着は9時40分の予定。

運賃は大人片道七千五百円、往復一万四千七百円と、鉄道に比べてリーズナブルに設定。宿泊施設やヤフードームでのソフトバンクホークスのプロ野球観戦ツアー、またスペースワールド等とのセット券も取り扱う。四国と九州を結ぶ高速バスは、高知発で坂出を経由する他社の既存路線はあるものの、徳島~高松を経由するのは初。

「ビジネスユースのみならず、観光面の需要も多いのではないか。九州は昔からバス文化が根付いており、逆に九州地区からの集客にも力を入れていきたい」と期待を寄せている。

またすでに3社がバトルを繰り広げている大阪便も同日よりスタートしたが、当面はグループの琴平バス㈱が1便のみ運行する。

「この路線に関しては、地元の旅行会社として、関西地区から香川、特に金比羅さんを中心とした観光客を取り込めるダイヤを組んだ」として、関西からの集客を意識した時間帯で琴平まで運行。

大阪発は大阪梅田を8時に出発し、11時に高松駅、12時琴平着。香川発は17時30分に琴平を出発し、高松駅18時30分、終着の大阪梅田には21時30分に着く。

運賃は大人片道二千九百円、往復五千五百円とリーズナブルに設定。観光客に香川、琴平をより強く訴求するため、二次交通手段としてグループの琴バスタクシーと連動した「うどんタクシー」などを使ったプランなどの利用も積極的にPRしていく。

なお開設以来、平均90%近い乗車率で好調をキープしている東京便は、このほど3列シート・トイレ付きの新型バスを2台導入。これまでは4列シートであったためやや手狭な感があったが、新車は独立シートであるため隣を気にすることなくゆっくり寛げ、スーパーハイデッカーのため天井も高いことから圧迫感もなく快適なバスの旅を楽しむことができる。

新型車は日野自動車製で、琴平バスの50周年記念仕様車として登場。シルバーとゴールドを基調とした従来の重厚感は残しっつも、若年層や女性にも好まれる.デザインを取り入れ、車内は随所で 〝快適さ″を追求した仕上がりとなった。

運賃は新型の3列シート仕様は大人片道八千九百円、往復一万六千八百円。既存の4列のレギュラーシート車は大人片道七千三百円、往復一万四千三百円。

なお東京便、福岡便については、大人片道が15%割引となる「学割」を導入。また同社のホームページより、24時間オンライン予約とクレジット決済ができるシステムも稼働させるなど、サービス面の強化にも意欲的に取り組んでいる。

インフォメーション
2019年・2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年
2006年
2005年

このページの先頭へ