四国こんぴら歌舞伎大芝居

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演目解説

こんぴら春の風物詩として毎年人気の「四国こんぴら歌舞伎大芝居」。ここではその演目の解説をいたします。

第一部

一、伊賀越道中双六 沼津(いがごえどうちゅうすごろく ぬまづ) 一幕

東海道を旅する呉服屋十兵衛は、沼津の街道で出会った雲助の平作から頼み込まれ、荷物を預けます。しかし、年老いた平作の足取りはおぼつかず、木の根につまづき足の爪を剥がしてしまい、十兵衛は印籠の薬で手当てをします。先を急ぐ十兵衛でしたが、平作の娘お米に見惚れて平作の家に立ち寄ることに。その夜、皆が寝静まった頃、お米が印籠を盗もうとしたことから、十兵衛は驚くべき真実を知り……。
前半の可笑しみのある旅の雰囲気が一変、後半は親子の悲しい運命が明らかになります。
武士の仇討ちに巻き込まれた、庶民の悲劇と人情が時代を超えて胸を打つ、義太夫狂言の名作をご堪能ください。

二、羽衣(はごろも) 長唄囃子連中

駿河の国、三保の松原。松の木にかかった美しい羽衣を見つけた漁師の伯竜は我が家へ持ち帰ろうと手に取ります。そこへ美しい天女が呼び止め、羽衣を返して欲しいと頼むのでした。伯竜は衣を返し、その代わりに天女の舞を望みます。優雅な舞を見せた天女は、やがて天へと昇って行くのでした。 有名な「羽衣伝説」を題材とした長唄の舞踊で、優雅で幻想的な美しさをご堪能ください。

第二部

一、松竹梅湯島掛額(しょうちくばいゆしまのかけがく) 二幕

ここは本郷駒込の吉祥院、「紅長(べんちょう)」の名で知られる紅屋長兵衛たちが木曽の軍勢から逃れるために避難しています。紅長は、居合わせた八百屋の娘お七が、小姓の吉三郎との叶わぬ恋に嘆く様子を見て慰めます。そこへやってきたのはお七を愛妾にと望む源範頼の命を受けた釜屋武兵衛と長沼六郎。紅長はお七を詮議から逃すため隠しますが……。
吉祥院の騒動からしばらく経った雪の宵。愛しい吉三郎に会いたい一心のお七は、閉じられた木戸を開けるために火の見櫓へ上り……。
「吉祥院お土砂の場」は、かけると身体がぐにゃぐにゃになるという “お土砂”という粉を使って、紅長がお七の恋を手助けしようと、面白おかしく活躍する姿がみどころ。がらりと変わり、次の「四ッ木戸火の見櫓の場」では、降りしきる雪のなか、「人形振り」の演技でお七が恋に一途な思いを表現します。趣向あふれる二場面をご覧いただきます。

二、教草吉原雀(おしえぐさよしわらすずめ) 長唄囃子連中

江戸の吉原仲之町へやって来たのは男女の鳥売り。二人は生き物を放つ放生会の由来や廓の間夫と女郎の様子を踊ってみせます。そこへ鳥刺しも加わり賑やかになりますが、鳥刺しは鳥売りの様子を怪しみます。鳥刺しが詰め寄ると、鳥売りの男女は雀の精の本性を顕し……。
葭切の異名をもつ「吉原雀」を吉原の遊客に見立てて、鳥売りの男女がその様子を艶やかに踊る長唄の舞踊です。今回は鳥刺しが絡んでの、大時代で派手な演出をお楽しみください。

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